会議でうなずくスマホ、ついに発売へ――「頷度測定」搭載で出席だけは完璧に

架空電機は本日、ユーザーの代わりに会議へ参加するスマートフォン「NodPhone Pro」を発表した。内蔵のうなずきAIが発言者の抑揚を解析し、最適な角度とタイミングで頷くため、居眠り中でも評価だけは上がるという。

端末上部の微小ジンバルが「共感うなずき」「反省うなずき」「とりあえずのうなずき」を滑らかに再現。最新アップデートでは「なるほど顔」を画面上に常時表示する機能も追加された。開発者は「内容が分からなくても分かった顔ができる」と胸を張る。

バッテリーは差し入れの菓子を読み取り、糖度を幸福電力に変換する独自方式を採用。羊羹でフル充電、カロリーオフクッキーだと電源が落ちる仕様だ。環境に優しいかは検討中。

音声入力は要約に特化し、長い説明を自動で「つまり、来季も未定」に圧縮。議事録は箇条書き風の俳句で出力され、なぜか文学的に響くと評判だ。

別売の「在席感ブランケット」を机に掛ければ、席の温もりを再現。上司が近づくとスマホが自発的にページをめくる効果音を流し、学習意欲を演出する。

専門家は「仕事は進まないが進んだ雰囲気は出る」と評価。発売は来週、カラーは「やる気グレー」のみとなっている。