全国一斉「日陰サミット」開催へ 政府、猛暑対策で影を増やす方針

 

政府は連日の猛暑を受け、緊急対策として全国の「影」を増やす大規模プロジェクトを発表した。名称は「日陰サミット」。関係者によると、まずは各自治体に巨大な日傘を一基ずつ配備し、午後の商店街を順番に覆う「回転式日陰シフト」を導入する。渋谷では試験運用が行われ、交差点に差しかかった瞬間だけ体感気温が3度下がるが、信号が青に変わると元に戻るという、心理的に忙しい効果が確認された。

鉄道各社は「日陰車両」を新設。車内灯を少し落として気分的に涼しい気がする座席を用意した。指定席料金は据え置きだが、通路側は「日なた扱い」のため要注意だという。

コンビニでは持ち帰り用の「影袋」を有料化し、レジ横には今年から「氷ポイント」交換機が設置。100ポイントで3分の微風が出る小型ファンが借りられる。なお、うちわはセルフレジで年齢確認が必要だ。

霞が関では新組織「セミとの共生推進室」も発足。会見で担当者は「鳴き声はBGM。クールジャパンの一部として輸出も検討したい」と説明したが、同席の広報が汗で資料をすべてふやかし、急きょ「紙の気化熱の有効性」をPRする展開となった。

市民からは「影が増えた気がする」「気のせいでもいい」と、前向きな声が寄せられている。なお、来週は雨の予報だが、担当者は「水分も影の一種」と強気だ。