全国初「マンホール蓋総選挙」開催、なぜか開票所のフタが最推しに
港町の小さな自治体・潮見町で週末、「マンホール蓋総選挙」が開かれた。市民が最も愛する模様の蓋に投票し、観光に活かそうという狙いだが、会場の足元のフタが強烈な地元票を集め、組織票ならぬ“足元票”が話題をさらった。
投票用紙を受け取った来場者が、無意識に入口の蓋を指差し「これで」と言ってしまう現象が続出。係員は「展示は奥です」と案内するも、足元の蓋は入口に居座るだけで圧倒的な顔面偏差値を発揮。最終的に得票の三割を獲得した。
蓋は波とサンマを象った古参デザイン。製造年は消え気味だが、町の水道課曰く「耐荷重はまだ若手」。受賞コメントを求めると無言を貫いたが、開票速報のタイミングで雨が降り、模様が濡れて艶めく“受賞スマイル”を披露した。
一方、準グランプリは夜光塗料で光る新作。夜の撮影に行く住民が増え、町は「深夜のマンホール撮影は静かに」とお願い。最下位は無地の予備蓋で、「素朴の極み」として逆にステッカー化が決定した。
来年は「歩道タイル杯」も検討中。町長は「地面を見る時間が増え、つまずく人が減った」と効果を強調。視線を落とすほど、町が上を向くらしい。
