国、猛暑で「全国一斉ひるねタイム」試験導入へ 時報は子守歌に

政府は猛暑対策の決め手として、午後2時に全国同時の「ひるねタイム」を試験導入すると発表した。緊急設置された「ひるね庁」によると、時報は当面、子守歌バージョンに切り替わり、庁内の合唱部が週替わりで収録するという。

企業には20分の横になりスペース確保を要請。JRは「安全第一のため、一部駅で寝返り待ちによる遅延が発生する可能性」と釈明した。商店街では早くも「い草マット半額」「枕の下に入れる幸福の宝くじ」など景気づけのセールが始まっている。

一方で「寝落ち会議の議事録は誰が読むのか」という野党の指摘に、ひるね庁は「夢の中で合意形成が進むこともある」と前向き。教育現場では「昼寝ドリル」を導入し、1分で寝つく技術と授業中に起きる勇気を同時に育む。

自治体間の格差も課題だ。ある町は公園の木陰を「指定ひるね区」とし、スイカのうちわを配布。別の市は室内派向けに「静寂税の減免」を打ち出した。街頭で聞くと「寝たふりは得意」と会社員、「寝言で昇給交渉したい」と学生。

最後にひるね庁は「寝過ごしても自己責任ではなく、国民的連帯責任」と強調。記者が「実施日は?」と尋ねると、長机から小さな寝息。会見は予定どおり、穏やかな拍手とともにお開きとなった。