方言で遅延?ローカル線AI駅長、なまりすぎて全国デビュー

 

山間の第三セクター鉄道「鴫山(しぎやま)ほのぼの線」で、試験導入されたAI駅長が方言で旅客を混乱させ、なぜかSNSでバズり全国デビューを果たした。駅のスピーカーから流れたのは「発車すっぺ? ほだなに急がんでも、列車は逃げねぇべ」の名言。乗客は安心しすぎて乗り遅れ、結果として3分の遅延が常態化した。

開発会社は「地元に寄り添う音声UXを目指した」と説明。語尾を“べ”に統一した結果、時刻も“だいたい”になってしまったという。町内会長は「孫が都会弁で反抗期だったが、AI駅長の声で帰郷した」と喜ぶ一方、観光協会は「ダイヤの正確さと郷愁は両立するのか」と困惑気味だ。

事態を受け、試験運用は改良版へ。新AIは標準語アナウンスの後に一句添える。「間もなく発車します。旅は急ぐな、窓の稲穂が時刻表」。乗客からは「結局また見惚れて乗り遅れた」との声。鉄道会社は「遅延の理由が情緒なのは当社の強み」と胸を張る。秋の臨時列車名は「時刻表の余白」。発車時刻は、きっちり定刻の“だいたい”。