浮く座布団、働く腰。新型ドローン「ザブトローン」発表

 

腰の悩みと通勤地獄を同時に解決すると豪語する新製品「ザブトローン」が本日発表された。見た目は和室の座布団だが、底面には超静音ファン、側面には湯気ではなくWi‑Fiを吐き出すルーター、角には謎の徳利型センサーが搭載。スイッチを入れると、持ち主の腰を基準に20cm浮上し、会議室まで自動航行する。

広報いわく「長時間会議における『うなずき疲れ』を軽減します」。搭載AIは発言の合間を読み、必要なタイミングで上下にふわっと揺れて同意を表現。発言を求められた場合は、予測変換で「良い視点ですね」を3種類の抑揚で再生する。

通勤モードでは改札をスラローム、手すりに寄り添いながらエスカレーターを上るが、初期ロットは駅のきつねうどんに反応して立ち食いスペースへ逸れがちだという。なお満充電で8時間、残量5%になると自動でお尻に着地し「そろそろ現実」と通知してくる親切設計。

噂の徳利センサーは空気清浄…ではなく、休憩の口実を抽出する装置らしい。「Wi‑Fiが味噌です」と開発者は語るが、味噌の意味は不明。発売は来月、カラーは梅・竹・松・未申告の4種。価格は座布団の常識を大幅に上回る予定だが、腰と心は軽くなるらしい。