猛暑・台風・万博・円安を“一枚”で救う?謎の対策本部、うちわ型万能政策を発表

 

全国で「外出は自己責任」とまで言われる暑さが続くなか、どこにも存在しないはずの省庁横断「なんとなく対策本部」は、うちわ一枚で日本の夏と懐事情と国際イベントを救う新政策を発表した。名称は「オールインワン・うちわ」。扇げば発電、振れば決済、仰げば割引、落としても笑顔——の四機能を搭載するという。

会見で担当者は「円安でも空気は値上げしない。なら空気を動かせば実質増収」と胸を張った。うちわにはQRが印字され、振るたびにポイントが貯まり、万博の謎パビリオン入場時に風速で優先レーンが変わる仕組み。強く扇いだ人ほど早く入れる“根性主義”だ。

交通各社も協力的だ。遅延時は駅員が改札で一斉に扇ぎ、ホームの熱気を車両に押し戻す実証実験を実施予定。一方で記者から「本当に涼しくなるのか」と問われると、担当者は「体感は主観。主観は尊重。よって涼しい」と迷いのない答弁を披露した。

物価高対策としては、うちわを振ると野菜の値段が一時的に見えづらくなる「心理的緩和モード」を搭載。自治体のゆるキャラも参画し、巨大うちわで海風を誘致する「風のふるさと創生」も始動するという。

対象は全国民。ただし注意書きには小さく「風は前方に出ます。後悔は自己責任」とあった。夏は続く。とりあえず、扇げ。