臨時列車「昭和ましまし」運行、全駅でB面発車メロディが流れて誰も降りない事案
上州微妙鉄道は今週末、昭和カルチャーを盛り込みすぎた臨時列車「昭和ましまし」を運行。車内は天井扇風機が「強・もっと強・根性」の三段階、網棚にはカゴメ編みの哀愁、吊り広告はテレホンカードの通信料金表という徹底ぶりだ。
最大の話題は発車メロディ。全駅でレコードのB面曲ばかりを採用したところ、乗客が「サビまで聴きたい」と降車を見送り、駅員が手旗で情に訴える前代未聞の遅延となった。担当課長は「A面だとベタすぎるので背伸びしました」と胸を張る。
車内サービスも容赦ない。硬券を車掌がカチカチ穴あけ、売店は粉末ジュースの試飲会、ワゴンでは熱い缶コーヒーを素手で手渡す昭和筋肉仕様。なお車内公衆電話は硬貨専用だが、隣席の見知らぬ紳士がダイヤルを回すのを手伝ってくれる。
沿線の商店主は「景気づけに看板を電球式に戻したら、虫が同窓会のように集まった」と笑い、鉄道研究会は「信号も心なしかセピア色」と分析。次回運行は、B面カセットが絡まったため未定。復旧には鉛筆が大量に必要だという。
